「うめひかり」(みなべ町晩稲)の梅干し商品「梅と紫蘇(しそ)」など新たに58業者の109品目が3月4日、和歌山県が推進する「プレミア和歌山」の推奨品に認定された。
審査員特別賞を受賞した「梅と紫蘇」を手にする「梅ボーイズ」メンバー
「プレミア和歌山」は、品質や独自性が優れた農水産物や加工品、伝統工芸品などを認定する制度。累計認定数は449事業者1333商品。
今回審査員特別賞を受けた「梅と紫蘇」は、完熟して自然落下した「南高梅」を赤シソと天然塩で漬けた商品。同社によると、製造に調味液を使っていないことから昔ながらの甘くない梅干しを探している人に好評という。香港やフランス、オーストラリアなどにも輸出する。
「うめひかり」社長の山本将志郎さんはみなべ町出身。2017(平成29)年から梅干し製造の研究を始め、2019(平成31)年に梅干し製造販売会社を創業。梅干しを作るチーム「梅ボーイズ」を結成した。梅の栽培や収穫、加工などの工程をSNSなどで情報発信し、北海道や東京などから20~30代の新規就農者23人を集めた。
残間里江子審査委員長は「若々しく素晴らしいストーリーを持った人たち。和歌山の梅の価値をより高めてほしい」と話す。
奨励賞は「てらがき農園」(西岩代)の南高梅ペーストの漬物床「そのまんま梅の床(とこ)」、「永岡食品」(芝)の県産米と梅干しの長期保存可能な缶詰「ウメ缶どんなときもウメとごはん」、「プラム食品」(上富田町生馬)のクラフトジンに南高梅を合わせたジン梅酒「JAPANESE CRAFT LIQUEUR くまの」。
当日、「ホテルアバローム紀の国」(和歌山市湊通丁北2)で授賞式を行う。岸本周平和歌山県知事が「和歌山の発展のため、プレミア和歌山を世界に発信していきたい」とあいさつした。