ヒツジの毛刈りが5月3日~5日、和歌山城公園動物園(和歌山市一番丁)で行われた。
(左から)和歌山城公園動物園で毛刈りを終えたヒツジのたまこ、コロン、ニコ
品種改良で自然には毛が生え変わらなくなったヒツジが健康に過ごせるよう、同園では毎年、夏を前に毛刈りを行っている。同園で現在飼育しているヒツジは雌の「ニコ」「たまこ」「コロン」の3頭。5月3日から1日1頭ずつ毛刈りを行い、希望する来園者にははさみを使った毛刈り体験を提供した。
5日は、家族連れなどが毛刈りを体験。参加者らは、飼育員の指導を受け、恐る恐るヒツジの毛にはさみを入れた。最後に飼育員らが仕上げを行い、1時間30分ほどで毛刈りは終了。この日はコロンから約1.5キロの羊毛が刈り取られた。前日までに毛刈りされたニコ、たまこからはそれぞれ1.8キロ、2.6キロが刈り取られ、3頭で計6キロほどになった。
毛刈りを見守る来園者からは「これで涼しく過ごせるね」「おとなしく毛刈りしてもらってえらい」などの声がかけられた。毛刈り体験に参加した児童は「ヒツジの毛は思っていたより固かった。中の方は白くてフワフワしていた。初めてヒツジを触って、楽しかった」と笑顔を見せる。
飼育員の結城優里さんは「ヒツジの毛はフワフワのイメージがあるが、雨などから体を守るため油分を含みベタベタしている。実際に触れてみないと分からないこともある。いい経験になったのでは」と話す。「年々暑い日が多くなってきているが、短くカットした夏の装いで元気に乗り切ってほしい」とも。
開園時間は9時~17時。6月~9月、12月~2月は火曜休園。入園無料。