和歌山・ぶらくり丁近くの「総本家駿河屋 駿河町本舗」(和歌山市駿河町、TEL 073-431-3411)店内に「甘味処 茶寮」がオープンして2カ月がたった。
「あじがさ」に使われるどら焼き皮をワッフルメーカーで焼いた「味がさわっふる」
同店は室町時代中期創業の老舗和菓子店。茶室や待合スペースとして活用していた場所を喫茶室にし、和菓子作りに使う素材と同じ物を使ったメニューを販売する。席数は16席。
オープン当初は「氷ぜんざい」や「葛々氷(くずくずごおり)」など、冷たいメニューを提供していたが、今年は暑い日が多かったこともあり、幅広い世代の女性客でにぎわったという。
総務部の河合正規部長は「お客さんの多くが女性。和菓子離れが進んでいると言われる若い世代がカップルで訪れてくれることもあり、とてもうれしく思った」と振り返る。
メニューは、職人を中心に社内で開発している。今後は、和菓子に親しんでもらうことを目的に、新しい食べ方の提案や珍しい材料を使ったメニューなどを季節に合わせて提供していく予定という。
期間限定の秋メニューは、吉野くずで仕上げた餡(あん)を付けて食べる「みたらし(飲み物付き)」(702円)、どら焼きの生地をワッフルメーカーで焼いた「味がさわっふる」(648円)、こだわりのつぶあんを楽しめる「フルーツあんみつ(黒蜜・白蜜)」(702円)、京都・山政小山園の茶葉を使った「抹茶ゼリー」(540円)など。
ドリンクメニューは「ホットコーヒー」(432円)、「アイスコーヒー」(432円)、「アイスグリーンティー」(432円)、「オレンジジュース」(432円)、「お抹茶」(486円)。
河合さんは「駿河屋の味を知らない子どもや若い世代が増えていると感じる。今まで和菓子になじみがなかった人たちにも、この甘味処を通して和菓子のおいしさや奥深さを知ってもらえれば」と話す。「11月にはぜんざいなど冬のメニューが始まる。様々な素材を使ったメニューを作っていく予定なので、楽しみにしてほしい」と笑顔を見せる。
営業時間は10時~17時。