
有田川町と紀美野町の町境にある生石高原で4月29日、恒例の山開き式が行われた。主催は生石高原観光協会。
同高原は標高870メートルで面積は約13万平方メートル。1998(平成10)年刊行の「関西百名山」(山と溪谷社)に掲載された。毎年4月には登山者の安全祈願と自然に対する感謝の意味を込め、山開き式を開催する。
山頂からは四国や岡山まで見渡すことができる。ハイキングやキャンプ客が訪れるほか、ススキの名所として知られる。山頂付近には、地場産品販売や軽食提供、キャンプ場管理を行う「山の家おいし」がある。
当日は生石高原のランドマーク「笠石」周辺で、両町の町長や町議会議員らが参列し、神事式典を行った。式典後は和太鼓グループ「吉備福祉太鼓」が演奏を披露。最後に餅まきを行い、町長らが餅を投げると家族連れや観光客から歓声が上がった。
小川裕康紀美野町長は式典で「ススキの大草原は関西随一。初めて訪れた人はその素晴らしさに思わず声を上げる。たくさんの人に愛されるこの景観を10年後も20年後も守っていきたい」と話した。