和歌山県有田川町で撮影された映画「ねこにみかん」(2012年)のDVDが11月28日、全国で発売された。TSUTAYA WAYガーデンパーク和歌山店(和歌山市松江、TEL 073-480-5900) でも、同DVDのレンタルを開始している。
同作品は戸田彬弘監督のデビュー作。制作はチームfilm、販売はTOブックス。みかんの産地として知られる有田郡を舞台に繰り広げられるヒューマンドラマで、父1人、母3人、子4人という複雑な家族が登場する。
制作費を捻出するため、インターネットで資金協力を呼び掛けるクラウドファンディングサイトの「Makuake(マクアケ)」を活用した。128人が賛同し、集まった金額は目標金額50万円を大きく上回る167万円に。また、地元有志や企業からの寄付もあり、総額は900万円に上った。その他にも、機材提供や差し入れ、多くのボランティアのサポートがあったという。
東京・中野で11月に開かれた「第1回新人監督映画祭」では、コンペティション・長編作品部門の準グランプリを獲得。招待作品含め、250近くの作品の中から選ばれた。
DVDで映画を鑑賞した和歌山市在住の岡崎大輔さんは「エンドロールに見入ってしまった映画は初めて。知っている企業や個人の名前が出てきて、本当にたくさんの人が関わっていると実感できた」と話す。「ストーリーにもびっくりした。『他人の家族にそんなこと言うか』と思いながらも、家族について考えさせられた」とも。
DVDは4,104円。