和歌山・みなべ町内のカプセル自動販売機「南高梅の梅干し入りガチャポン」が、設置から約1カ月で300個を売り上げた。販売元は、梅生産者1200人ほどで構成する「紀州みなべ梅干生産者協議会」。事務局はみなべ町うめ課。
カプセルにはマグネットシートと4種類の梅干し、当たりには大玉も
みなべ町は日本一のウメの産地として知られる。梅干し入りガシャポンは1月21日、うめ振興館(みなべ町)ほか、JA紀州ほんまもん産地直売所、国民宿舎紀州路みなべ、鶴の湯温泉、紀州南部ロイヤルホテル、さらに23日には東京・有楽町の「わかやま紀州館」にも設置された。
カプセル(1回200円)には、みなべ町の特産品である南高梅を使った梅干し1粒と「梅干し音楽堂」と題したオリジナルキャラクターをプリントしたマグネットシートを同梱。梅干しの味は、白干、蜂蜜、シソ、昆布の4種類。例えば、ハチミツ梅干しには「梅干し界のポップス。誰からも親しまれるまろやかな味わい」と紹介され、アイドル風のキャラクターを模している。
うめ課の船谷長弘さんは「地元紙やテレビで紹介されるとインターネットでも話題になり、観光客が立ち寄って購入してくれているようだ。食品が出てくるカプセルトイは全国的にも珍しいはず」と話す。「実は当たりもある。通常は2Lサイズだが、10個に1個ほどの割合で4~5Lサイズの大粒が入っている」とも。
同商品は梅農家による食育活動団体「みなべ町コラボキッチン」からの提案で実現した。代表の坂本国之さんが家族で買い物に出掛けた際、カプセル自販機に夢中になる子どもを見てこの商品を思いついたという。「すごいおもちゃが入っているわけではないが、機械を回すゲーム性に子どもは夢中になる。子どもたちに本物の食品を手に取って味わうきっかけになれば」と話す。