和歌山・城北小学校向かいの本願寺鷺森(さぎのもり)別院(和歌山市鷺ノ森)と周辺地域で3月29日、恒例の「孫市(まごいち)まつり」が開かれる。主催は地元有志で結成する「孫市の会」。
戦国時代、鉄砲傭兵集団「雑賀(さいか)衆」を率いて織田信長に抵抗したといわれる雑賀孫一ゆかりの同イベントは今年で11回目。昨年は暴風雨に見舞われたにも関わらず6000人近い人が訪れた。
当日は、武者行列が和歌山城一の橋を10時30分ごろ出発。和歌山公園を横断し、市役所前、南海和歌山市駅前を練り歩き会場へ向かう。
今年初の試みとして、武者行列で孫一軍3千が信長軍10万を撃退する野外劇を行う。同演武では、最大の見せ場として雑賀衆による鉄砲演武を披露。監修は俳優の榎木孝明さん、演出は東映太秦映像の中野広之さん。
このほか、根来鉄砲隊・堺鉄砲隊に加え、新たに丹波亀山、紀州九度山真田など鉄砲隊の数を増員する。フィナーレは和太鼓集団「黒潮躍虎太鼓(くろしおやっこだいこ)」の演奏と鉄砲演武のコラボも予定する。
同会代表の森下幸生さんは「今年は、諏訪原寛幸さんが描いた雑賀孫一のポスターが好評を博している。2014年4月号『歴史街道』(PHP研究所)の雑賀孫一特集で掲載されたもの」と話す。
諏訪原さんは「真・三国無双」や「信長の野望オンライン」など、人気ゲームのイラストを手がけることで「戦国イラストの巨匠」と評される。同誌で孫市祭りが紹介されたことをきっかけに、ポスター採用が実現したという。イベント会場では、同イラストのクリアファイル(300円)と掲載誌も販売する予定。
「和太鼓と鉄砲演武の共演は独自に編み出したもので全国的にも珍しい。迫力ある音と振動をぜひ生で体感してほしい」と森下さん。
開催時間は11時~16時。