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和歌山でサウンドアートの野外イベント「点音」 10年ぶりに復活へ

町中にペイントされた点音ポイント

町中にペイントされた点音ポイント

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 和歌山市の中心市街地周辺で7月19日・20日、町の音や風景を楽しむ野外イベント「点音(おとだて) in 和歌山 2015」が開催される。主催は、まちづくり会社や商店街組合、美術館学芸員などで構成される同実行委員会。

サウンドアーティストの鈴木昭男さん(右)とゲストの梅田哲也さん

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 「点音」とは、まちなかで耳を澄まし、音を楽しむ体験型アート作品のこと。この作品を手掛けるサウンドアーティストの鈴木昭男さんの造語で、野外でお茶を楽しむ「野点(のだて)」にかけているという。鈴木さんはサウンドアートの先駆け的存在といわれるアーティストで、その場所と音の関係性を追求した作品を発表し続けている。

 同作品が最初に発表されたのは、1996年にベルリンで開催されたフェスティバル。その後、フランスのストラスブールや台湾など、世界各地で開かれた。日本では2005年、和歌山県立近代美術館主催の企画で国内初開催。和歌山市内18カ所に、耳を澄まして音を聴くのに適した「点音ポイント」がマークされた。

 「10年ぶりの開催となったきっかけは、点音ポイントを知らない人から『これは何か?』との質問があったから」と話すのは同美術館学芸員の奥村一郎さん。当時のメンバーたちが協力して実行委員会を結成し、鈴木さんと点音ポイントを回る街歩きイベントを企画する。ゲストには、10年前に同イベントに参加した若手アーティストの梅田哲也さんを招く。

 奥村さんは「10年経って和歌山の音の風景がどう変化したか、新たに調査してマップも作り直した」と話す。「10年前に参加した人には町の変化を、初めて参加する人には町の風景や自分の暮らしを再発見してほしい」とも。

 イベント当日は、梅田さんと地図も道順に沿ってポイントを巡る「点音はがし」、鈴木さんとポイントを歩く「点音あるき」、鈴木さんと梅田さんのコラボライブイベントなどが行われる。

 鈴木さんは「10年経ってポイントが残っているところもあり、うれしい。ポイントに立った人は、自らが指揮者になったつもりでその時聞こえる音で音楽をつくってほしい。いろいろな楽しみを参加者と分かち合いたい」と笑顔を見せる。

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