和歌山大学(和歌山市栄谷)で12月3日、地球スイングバイを行う小惑星探査機「はやぶさ2」を応援するイベント「はやぶさ2をねらえ」が開催される。
「はやぶさ2」は、2010年に小惑星イトカワからサンプルを持ち帰った小惑星探査機「はやぶさ」の後継機。小惑星「Ryugu(竜宮)」でさまざまな観測を行いサンプルリターンすることを目的に、昨年12月3日に打ち上げられた。同機は地球と同じような公転軌道で太陽の周りを1周し、1年後の今年12月3日に再び地球に接近する。この時、「スイングバイ」という惑星の引力を使って速度や軌道を変更する方法で加速しながら方向転換を行い「Ryugu」を目指す。
同機は当日、シベリア上空を通り、19時7分ごろハワイ上空で最接近して南半球方面へと抜けていく。和歌山大学では14時ごろからパラボラアンテナで「はやぶさ2」の軌道を追いかけ、同機が発信する電波受信に挑む。肉眼では見ることができない探査機の軌道が分かると共に、電波受信に成功すれば周波数からその速度などが推定できるという。
同大学宇宙教育研究所所長の秋山演亮さんは「はやぶさが地球スイングバイをした時は、あんな大冒険が待っているとは夢にも思っていなかった。今回はその弟分、はやぶさ2のスイングバイ。いよいよ地球を大きく離れて、太陽系の中へと旅立つ。ぜひみんなで一緒にはやぶさ2の門出を見送りたい」と意気込む。
開催時間は14時~19時。荒天中止。参加無料。