和歌山城(和歌山市一番丁)で現在、堀を舟で巡る「お堀で舟に乗ろう」が行われている。
この取り組みは、2008年の和歌山城天守閣再建50周年のメインイベントとして始まった。2011年から5年間休止していたが、2016年の徳川吉宗将軍就任300年を記念して復活した。
熊野川の川下りで使われていた小舟と同じ、紀州材を使い、くぎを使わず組み立てた7人乗りの舟を用いる。城の東側の発着所から岡口門付近を回り、一の橋や「御橋廊下」の下も通る。所要時間は約20分で、船頭が和歌山城の歴史をガイドする。
運行管理者の鎌田敦士さんは「たくさんの人に好評をいただいている。特に地元の人は、普段見る景色と違って新鮮だと喜んでもらっている。舟から見ると石垣がダイナミックに見える。日常とは違う和歌山城の景色を楽しんでもらいたい」と話す。
市内在住の70代夫婦は「花見に来て、舟に乗れることを知って初めて乗った。ちょうどサクラも満開で下から見上げるのもきれいだった。石垣も間近で見られて迫力があった」と話す。
春休み中という小学生の男の子は「最初舟から落ちたらどうしようと、ちょっと怖かったが、乗ってみたら楽しかった。船頭さんがいろいろお話ししてくれてよかった」と笑顔を見せる。
営業日は、お花見遊覧=4月10日まで、通常遊覧=4月14日~6月24日、9月15日~12月9日の土曜・日曜・祝日。乗船料金は、お花見遊覧期間=中学生以上1,000円、小学生以上500円、通常遊覧期間=中学生以上700円、小学生以上300円。