和歌山・加太地区の「人と自然のふれあい公園 森林公園」(和歌山市深山)で現在、アジサイが見頃を迎えている。
同園は1984(昭和59)年に開園し、公園南部で関西国際空港建設の土砂採取が行われた。四国山、高森山を含む137ヘクタールに恐竜や動物のオブジェを設置した広場や展望台があり、山頂からは友ヶ島や関西空港、和歌山市内、四国まで見渡せる。ハイキングコースや散策路のほか、野鳥・昆虫・水生動物等の生物群が生息するビオトープと呼ばれる自然観察エリアがある。
2007年から加太観光協会の呼び掛けで日本一のアジサイ園を目指し、植樹祭を行い2月17日に12回目の植樹を行った。現在は約5000株が来園者の目を楽しませている。
加太観光協会の会長・稲野雅則さんは「もともとは3つの山と広大な森があった。加太と言えば海だが、魚を育てるために海藻を育てる。海藻を育てるには川の水が重要で、そのためには山や森が大切だ。当協会では『うみと森をつなぐプロジェクト』と名付けて森林整備に取り組んでいる。スローガン『日本一のアジサイ園を目指す』には、植樹という形で活動に関わりやすくし、森林整備に関心を持ってもらう狙いがある。植樹祭では必ず森の必要性を説明している。加太小学校の児童も植樹に参加してふるさとの海を学んでもらっている」と話す。
「アジサイは日本に昔からある花で、海外からの観光客にも人気がある。関西空港から近い立地を生かし、たくさんの人に足を運んでほしい」とも。
見頃は6月末頃まで続く見込みという。
※タイトルの「切り開かれた山に」を削除しました。「関西国際空港建設のため切り開いた土地を整備した同園」を時系列に修正しました(6月14日17:00修正)。