恒例の松の木の「こも巻き」が11月7日、和歌山公園(和歌山市一番丁)で行われた。
こも巻きは、わらで編んだ「こも」を松の根元から1メートルくらいの高さで幹に巻き、越冬のため枝から地中に潜るマツカレハの幼虫(マツケムシ)を誘い込んで駆除する昔ながらの害虫駆除方法。同公園では江戸時代から続く行事で、毎年立冬の日に合わせて行う。
当日は9時から職員8人が一の橋付近や二の丸広場付近の松の木約270本に、幅90センチ、長さ180センチのこもを1本ずつ手作業で巻いた。この日の最高気温は20.5度で、10月下旬並の暖かさになった。
和歌山城整備企画課の内田信行さんは「今日は暖かいが、立冬の風物詩『こも巻き』を行った。和歌山城ではこれから紅葉も見頃を迎えるので合わせて冬の訪れを見に来てほしい」と呼び掛ける。
こも巻きの様子を見ていた地元民たちは「冬の準備が始まったな」「季節の変化を感じる」と話していた。
こもは3月6日、啓蟄(けいちつ)の日に外し焼却する。