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和歌山にネコの不妊手術専門病院開院へ クラウドファンディングで支援募る

県内初のネコの不妊手術専門病院を開院する村上聡獣医師

県内初のネコの不妊手術専門病院を開院する村上聡獣医師

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 獣医師の村上聡さんが現在、ネコの不妊手術専門病院「和歌山さくらねこ病院」(和歌山市吹屋町4)開院を進めている。

「城下町にゃんこの会」のネコシェルター

 2017年の環境省の統計によると、和歌山県のネコ殺処分数は全国ワースト3。1年間に1400匹以上のネコを殺処分した。

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 村上さんは、ネコ保護団体「城下町にゃんこの会」と協働し、殺処分になるネコを減らそうと、飼い主がいないネコを捕獲・不妊手術し、元の場所に戻す「TNR(トラップ ニューター リターン)活動」を進める。「さくらねこ」は不妊手術を受けた印として耳先に切り込みを入れたネコの愛称。

 開院すれば、県内初のネコの不妊手術の専門動物病院となる。専門化することで設備と人材を最小限にし、低価格に抑え、野良ネコの受け入れを促進する。一般診療は行わないため、1日に10件ほどの手術を予定するという。

 村上さんは秋田県出身。秋田市の動物病院で10年間、大阪府の動物保護施設で1年間の勤務を経て、ネコの不妊手術専門病院に3年勤務し、これまで1万2000匹のネコの不妊手術を行ってきた。これまでの経験から専門病院のニーズを感じ、保護ネコ活動などを行うボランティア団体にアプローチし、和歌山市の「城下町にゃんこの会」の協力を得て、開院を決めたという。

 現在、クラウドファンディングサイト「Ready for(レディ フォー)」で不妊手術に必要な、麻酔器、オートクレーブ(高圧滅菌器)、手術器具、薬品類の費用を、目標金額120万円に設定し、支援を呼び掛けている。

 村上さんは「野良ネコによる被害や路上死などさまざまな問題の中でネコの命を守り、人とネコが共存できる社会を目指したい。多くの人にネコの不妊手術の重要性を知ってもらい、手術を終えたネコを地域猫として一代限りの命を街全体で見守って行く環境を作っていきたい」と話す。「地域にはネコが好きな人、嫌いな人、さまざまな考えを持った人がいる。その中で、ネコとの付き合い方を知ってもらい、管理していくことで『TNR活動をしてよかった』『地域のネコたちもかわいいね』と言ってもらえる情報発信地の1つになれば」とも。

 クラウドファンディングは3月8日11時まで。開院は4月1日の予定。