映画「ソワレ」の成功祈願がクランクイン前日の7月4日、道成寺(日高郡日高川町鐘巻)で行われた。
意気込みを語る(左から)芋生悠さん、村上虹郎さん、外山文治監督
監督の外山文治さんをはじめ、ダブル主演の村上虹郎さんと芋生悠さん、映画製作会社「新世界合同会社」の豊原功補さんのほか、地域住民らで作る「御坊日高映画プロジェクト実行委員会」のメンバーなど総勢40人が参列した。
「新世界合同会社」は外山監督と豊原さんが、小泉今日子さんらと昨年9月に設立。同作が初プロデュース作品となる。
和歌山市出身のプロデューサー・前田和紀さんが手掛けた同作。2016(平成28)年の和歌山市ロケ作「ちょき」(金井純一監督)、2018(平成30)年の太地町ロケ作「ボクはボク、クジラはクジラで、泳いでる。」(藤原知之監督)に続く第3弾。
脚本は、前田さんの呼び掛けで、外山監督が和歌山に足を運び執筆。7月5日から約3週間かけて御坊・日高地方、和歌山市で撮影する。
ストーリーは、役者を目指し上京した若者・岩松翔太(村上虹郎さん)が、故郷の高齢者施設で演劇を教えることになり、そこで働く同世代の山下タカラ(芋生悠さん)とある事件をきっかけに先の見えない逃避行を始めるというロードムービー。
外山監督は「道成寺にまつわる『安珍清姫伝説』のような男女の恋愛を取り入れる予定。住んでいる街が映画にどう映るか見てもらって、魅力の再発見になれば」と話す。
村上虹郎さんは「外山監督は『静』を描くのがうまい。主人公の岩松翔太は痛いやつだけど、世界のみんなに救いになるような存在。久しぶりの主演なので気合いを入れて演じたい」と意気込む。
芋生悠さんは「和歌山に来たばかりなので、散歩してなじんでいきたい。人と出会うことで救われていく主人公のように、役と共に成長していけたら」と話す。
2020年、全国ロードショー。