東京2020パラリンピックに出場するカナダの競泳ナショナルチーム「スイミング・カナダ」が1月6日、秋葉山公園県民水泳場(和歌山市秋葉町)で合宿練習を始めた。
地元児童から花束と激励の言葉を受け笑顔を見せるウェイン・ロマスさん(左)とオーレリー・リバード選手
同チームは東京2020オリンピックとパラリンピックの事前合宿を和歌山県で行うことが決まっており、今回はパラリンピックに出場する選手11人とコーチ・スタッフ10人が練習を行う。
同水泳場は県民のスポーツ振興と健康づくりのために、1966(昭和41)年に整備。1971(昭和46)年の黒潮国体で使われたが、老朽化のために2013(平成25)年に建て替えた。屋内に50メートルプールと25メートルプール、幼児プール、マッサージプール、夏季限定の屋外プールを有し、2015(平成27)年の「紀の国わかやま国体」「紀の国わかやま大会」の会場としても使われた。
7日は歓迎セレモニーが行われ、県教育委員会の宮崎泉教育長が「さまざまな大会や合宿に使われ、国内外から高い評価を得ているこのプールで精いっぱい練習に励んでほしい。今日はたくさんの子どもたちが見学に来ているので、世界の大舞台で活躍するみなさんの練習やチームの姿を見せてもらえたら。今回の合宿が有意義なものになることを願っている」とあいさつした。
そのほか、小林弘史副市長や県水泳連盟の尾崎要二会長が歓迎のあいさつを行い、市立雑賀小学校の坂口勇樹くんと和歌浦小学校の中島悠太くんが、チームリーダーを務めるコーチのウェイン・ロマスさんとオーレリー・リバード選手に花束を手渡した。2人はロマスさんとリバードさんに英語で激励の言葉を贈った。
ロマスさんは「和歌山の人たちから温かな歓迎を受けてうれしい。8月の大会前に戻って来る時には旧知の友人のように再会できると感じている。競技を通じて、夢を持ってそれに対して一生懸命取り組むこと、自分を信じて決して諦めないことを伝えたい」と話す。「選手たちには、滞在中には和歌山城に行くなど、街を感じ、日本の誇る力強い歴史ある豊かな文化を知ってもらいたい」とも。
和歌浦小学校の濱口真悠斗くんは「僕は水泳がちょっと苦手なので、体の不自由がある中で、力強い泳ぎができるのがすごい。野球をやっていてスポーツが好きなので、自分たちの地域でスポーツが盛んになったらうれしい」と話す。
合宿は14日まで。1月8日から午後の練習は一般公開される。