和歌山市雑賀崎港近くに地域交流施設「ガットブル」(和歌山市)がオープンして2カ月がたった。
同施設は昨年、雑賀崎在住の小川博嗣さんが市に築100年以上の古民家を寄付したことをきっかけに計画が始まった。公募で選ばれた「ReR(リアール)建築事務所」(雑賀屋町東ノ丁)が改修し、宿泊施設、カフェスペース、雑賀崎歴史資料館、レンタル可能な多目的スペースを設け、6月13日にオープンした。同社が施設管理を行う。
施設面積は417平方メートル。既存の住宅や蔵、中庭を生かし、改修した。施設名はイタリアで幸せの象徴とされている「青い猫」を意味する。カフェスペースではドリンクやスイーツを提供。有機ルイボスティー(300円)、珈琲フロート(600円)、イタリアンソーダ、レモンジェラート(以上500円)など。
リアール建築事務所の山平篤さんは「雑賀崎はイタリアのアマルフィに似ていることから、市に提案して施設の雰囲気をアマルフィに近づけた。インスタグラムを見た20代の来訪が多い。築年数がたった民家を改修し、新しいものと残されたものを融合できた。施設入り口に面した道路は車が入れず、資材は全て人力で運ぶなど、苦労もあったが良い建物になった」と話す。
和歌山市総務局企画部企画課の山本直生さんは「新型コロナウイルスの影響で開業が1カ月遅れ、宿泊スペースはまだ営業できないが、無事にオープンできてよかった」と話す。「今後は移住体験の場にも使えれば」とも。
営業時間は10時~17時。水曜定休。