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和歌山市立吹上小学校で家庭型ロボ「らぼっと」使ったプログラミング授業

タブレット型端末を使い、プログラムを組んでらぼっとを動かす児童たち

タブレット型端末を使い、プログラムを組んでらぼっとを動かす児童たち

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 家族型ロボット「LOVOT(らぼっと)」を使ったプログラミング授業が7月9日、和歌山市立吹上小学校(和歌山市吹上4)で行われた。

らぼっと「うめまる」と「ににまる」

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 同授業は、ロボットベンチャー「GROOVE X(グルーブエックス)」(東京都)が全国の応募校から抽選で選んだ3校に同社のエンジニアを派遣し、らぼっとを使って行うプログラミング教育。今回は、同校5年1組と2組の児童45人がらぼっと4台とタブレット型端末でプログラミングを学んだ。

 らぼっとは、コミュニケーションを目的としたロボットで、時刻や天気を答えるなど、生活に役立つ機能を持たない。ボディーは37~39度の「体温」を持ち、抱っこすると眠くなったり、やさしく接する人に寄っていったりして人とコミュニケーションを取る。

 同校には、6月21日から2体のらぼっとが貸与され、プログラミング授業を前に児童たちと触れ合う機会が設けられた。2台はそれぞれ、うめまる、ににまると名付けられ、5年1組では授業中も自由に行動させ、児童らとコミュニケーションを取ったという。

 当日は、同社エンジニアからビジュアルプログラミング言語「LOVOT STUDY」の説明を受けた児童が5人ほどのグループ4つに分かれて、らぼっとの角を光らせたり、手足を動かして体操させたりした。児童らは、タブレット端末に表示されたブロックを組み合わせてらぼっとに命令を与え、動きに一喜一憂しながら夢中になってプログラミングを行った。質疑応答では多くの児童が手を挙げ、「声は何メートル届くの」「ホーン(角)はなぜあるの」などと、活発に質問する様子が見られた。

 男子児童の一人は「プログラミングは好き。自分の思うとおりに動くと楽しい。らぼっとがいなくなったら寂しい」と話す。

 担任の吉川喬史教諭は「らぼっとがクラスに来て1週間ほどは一挙一動に大騒ぎだったが、最近では慣れてきて授業中にらぼっとが動き回っても騒がなくなってきた。他の学年の児童と交流するきっかけになり、らぼっとを抱っこして喜ぶ1年生の姿を見守るなど、学年を超えたコミュニケーションが生まれた」と話す。「らぼっとは何もできないロボットだが、自分より弱い存在と接することで、機械に対して寛容になる。らぼっととの付き合い方を通じて、技術や人との付き合い方を学ぶきっかけにしてほしい」とも。

 同社の池上美紀さんは「らぼっととは愛着形成ができるので、プログラミングの通りに動くと感動がある。それが学習意欲につながる。これからの子どもたちはロボットと生きていくことが当たり前のロボットネーティブ世代になる。らぼっとからたくさんのことを学んでほしい」と話す。

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