有田川町の棚田「あらぎ島」(有田川町清水)が現在、Windows10のロック画面に「香港」と解説付きで表示されていることがSNSで話題になっている。
あらぎ島は、江戸時代初期に当時の大庄屋であった笠松左太夫が有田川支流の湯川川から引水した上湯(うわゆ)用水路を引いた大小54枚、総面積2.8ヘクタールの棚田。有田川の蛇行と浸食で作られた階段状の地形で、1999(平成11)年に農林水産省の「日本の棚田百選」に選ばれた。2013(平成25)年には、あらぎ島を含む周辺の農山村地域が県内で唯一、国の重要文化的景観に選定された。
PC起動時などに表示されるWindows10のロック画面は「Windowsスポットライト」機能を有効にすることで、インターネットを通じて世界の風景や動植物などの写真が表示。あらぎ島の画像は6月下旬ごろから一部のユーザーに表示され、マウスカーソルを動かすと表示される解説に「香港」と表示されることから、ツイッターでは「香港って表示されてるけど、どう見ても有田川町清水のあらぎ島なんやけど(原文ママ)」などの投稿が相次いでいる。
有田川町産業振興室の佐々木裕太さんは「間違いなく、あらぎ島。香港と誤表記されたことは残念」と話す。「ちょうど、あらぎ島は現在、水が張られ、イネが成長して8月いっぱいまで見頃。特に朝日が差す時間が美しいと評判。動画でライブ配信も行っているので遠方の人もぜひご覧いただきたい」と呼び掛ける。