和歌山の素材を使ったスイーツブランド「KANOWA(かのわ)」本店(和歌山市西庄、TEL 073-463-4551)がオープンして3カ月がたった。企画運営はスイーツ・食品コンサルタント会社「コンフォート」(祢宜)。
社長の山添利也さんは、経営コンサルティング会社勤務を経て、地元和歌山でスイーツとパスタの店「シエスタ」 (田中町)を創業。2013(平成25)年に「コンフォート」を設立した。2014(平成26)年、菓子プロデューサーとして、和歌山の生産者、パティシエ、デザイナー、福祉事業所メンバーと共にスイーツブランド「KANOWA」を立ち上げた。
同社ではこれまで、自社開発したスイーツを県内の土産物店などで販売してきたが、新型コロナウイルスによる観光需要減少で売り上げが低迷。昨年9月にクラウドファンディングを活用し、有田川町の露地栽培で生産される紀州レモンを使ったレアチーズケーキ「紀州プレミアム生レモンケーキ」(4,950円)を開発。オンラインショップでは現在、11月発送分が全て完売するほどの人気商品になった。
店頭には、同ケーキのほか、同店限定の「和歌山レモンカスタードクリームパン」(198円)、みかんと柿の花のブレンドはちみつを使った「和歌山ミツバチの奇跡バウム」(486円)、紀州南高梅のフリーズドライを使った「梅マヨあられ」(648円)などが並ぶ。そのほか、県内の福祉事業所や企業で製造した商品も販売する。
山添さんは「自閉症の息子がいずれ福祉事業所に通うことになるが、現状、多くの福祉事業所では、平均工賃が月1万7,000円ほどしかない。障がい者の収入を増やすためにも、さまざまな専門家が得意なものを持ち寄り、どんどん掛け合わせて、和歌山産の小ロットでも信頼できて、魅力ある商品を作っていきたい。これからも県内のさまざまなモノやヒトを組み合わせていきたい」と話す。「当店はKANOWAブランドのショールーム。県内のすてきな商品に出合っていただく場所になれば」とも。
営業時間は土曜・日曜=11時~16時。