今年の梅酒の仕込みが「梅の日」の6月6日、酒造会社「中野BC」(海南市藤白、TEL 073-482-1234)で始まった。
同社では、「梅酒杜氏(とうじ)」が梅酒造りを統括し、約35種を製造。「南高梅」の実を醸造アルコールと砂糖、水を入れた高さ4.2メートル、直径2.6メートルのほうろう製タンクで漬ける。漬け込み作業は青梅が熟す6月中旬に最盛期を迎え、今月下旬までの約1カ月で、タンク35基、約300トンの梅を仕込む。
当日は、みなべ町から仕入れた2Lサイズ(4センチ以上)の南高梅8.5トン・約20万粒を水洗いし、タンクに入れた。この日に仕込んだ約1万8000リットルは、12月2日に新酒「中野梅酒NOUVEAU(ヌーボー)」として出荷する。
梅酒杜氏の山本佳昭さんは「今年のウメの開花が遅かったが、その後は順調に生育し、小ぶりながらしまったいい実ができた。梅酒ヌーボーはスッキリとした香りに、酸味が利いた味になるのでは」と話す。「明日以降のウメの実は、熟成させ、さまざまな梅酒の原酒に用いる。これから1カ月しっかりと仕込みを行い、国内はもちろん海外の人にも飲んでもらえる梅酒を造りたい」と意気込む。