「和歌山県由良町地域課題解決型事業プランコンテスト(ゆらコン)」の最終審査会と表彰式が1月21日、和歌山大学松下会館(和歌山市西高松1)で行われた。主催は由良町、協力は和歌山大学。
表彰状を読み上げる山名由良町長(上)と最優秀賞を受賞した平林さん
地場産業を活性化し、安定した雇用創出・地域経済の浮揚を目的に開いた同コンテストは2021年度に始まり今年で2回目。第2回のテーマは「由良町の旅館の宿泊客を増やす」「由良町の海産物の売上高を増やす」「あなたが考える由良町の課題を解決する」の3つ。昨年7月から10月まで学生のアイデアを募集し、14件の応募があった。
当日は、オンライン会議で最終審査を実施。一次審査を通過した10プランの提案者が参加した。審査員は、山名実由良町長、同町観光協会や商工会役員、島根大学と和歌山大学の研究者。審査項目は、事業の実現可能性、新規性、地域課題の理解・分析、地域課題解決への意欲、地域の価値向上・地域連携などへの波及効果、プレゼンテーション完成度など。最優秀賞1件、優秀賞4件を選んだ。
最優秀賞は、「旅館の味から由良町を知る!由良町産軽食の販売」を提案した奈良県立大学の平林里那さんが受賞した。白崎海洋公園(由良町大引)を情報発信基地に設定し、各旅館の自慢料理を日替わりで販売するとの案で、審査員は「地域課題解決への意欲が大変高く、文献・現地調査を行い、丁寧に分析されたプランだった」と評価した。
このほか、大阪府立大学の渡部瑛さんらが提案した「廃校を利用したダンス競技合宿誘致事業」、和歌山大学・岡崎理来さんらの提案「由良町ぎゅぎゅっと!お弁当作りツアー」、同大学・大城貴斗さんらの提案「水上アスレチック in 由良」、南山大学・野村洸貴さんらの提案「さあ、由良町へ!空き家スタンプラリー!」が優秀賞を受賞した。
有田市出身の平林さんは「同じ紀中地域の由良町も盛り上げたいと参加した。評価されてうれしい」と話す。「由良の旅館の人が海産物などを使って街の魅力を発信していてすてきだった。この取り組みを生かしたいとプランにした。コンテストを通じ、由良と和歌山の魅力を再発見できた。今後も由良の店や名所を訪ねたい」と笑顔を見せる。