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和歌山・加太の淡嶋神社で「ひな流し」 ひな人形5万体供養

ひな人形を載せた舟を見送る神職とみこ

ひな人形を載せた舟を見送る神職とみこ

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 「雛祭(ひなまつり)神事」が桃の節句の3月3日、淡嶋神社(和歌山市加太)で行われた。

白木舟にひな人形を載せるみこ

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 同神社は関東・中国・四国・九州地方を中心に全国に500あるとされる淡嶋神社の総本社。人形供養行事で知られ、今年も約5万体のひな人形が全国各地から送られてきた。同神社は全国の流しびなの行き着く先で、ここから神々の国に旅立つとされる。同神事は、紀州徳川家が姫君の初節句に一対のひな人形を奉納した慣習が発祥という。

 当日は、5000体の女びなと男びなが並べられた本殿で「雛納祭」が行われ、神職が清めのおはらいや祝詞を奏上した。みこが願い事が書かれた形代(かたしろ)と約300体の人形を2そうの白木の舟に乗せていった。人形が乗せられた舟は車で海岸まで運ばれた。宮司の祝詞奏上の後、紙吹雪をまき、木舟を流し、参拝者がその様子を沿岸から見守った。人形を乗せた舟を一般参加の女性たちが運ぶ「雛舟の渡御」は、昨年に続き、新型コロナウイルスの影響で中止した。

 宮司の前田智子さんは「みなさんの健康と幸せに加え、疫病退散を念じた。徐々に参拝客が戻ってきている。来年こそは例年通りの形で渡御が行えれば」と話す。「ひな人形は3月26日まで本殿で見られるので参拝してほしい」とも。

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