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吉本芸人と地域商社が耕作放棄地対策で協業 スイーツを商品化

「わんだーラスク」を手にした(左から)「わんだーらんど」の2人とロカリスト稲田社長

「わんだーラスク」を手にした(左から)「わんだーらんど」の2人とロカリスト稲田社長

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 日高川町産甘夏のピールを使った菓子「わんだーラスク」を地域商社「ロカリスト」(和歌山市中之島)とお笑い芸人「わんだーらんど」が共同開発し、11月17日から販売している。

甘夏のピールをトッピングのほかバゲットにも練り込んだ「わんだーラスク」

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 同コンビは吉本興業所属の和歌山県住みます芸人で、2019年から耕作放棄地対策として日高川町の地域住民らとかんきつを栽培し、畑の維持・管理に取り組んでいる。甘夏やハッサクを収穫、販売しているが、規格外の果実や未利用の皮の活用が課題だったという。

 2人の活動を知ったロカリストが商品開発を提案し、昨年秋から共同開発を開始。ラスク用バゲットをミルクチョコレートやホワイトチョコレートでコーティングし、味のアクセントに甘夏のピールを使う。バゲット生地にもピールを練り込み、香りを生かす。価格は2枚入り270円。

 同社は紀陽銀行(本町1)など数社が出資し、和歌山の魅力を発信する目的で2021年に設立。就労支援施設でのオリジナル商品の製造や販路拡大のほか、耕作放棄地の活用支援、地域イベントへの参加などを行う。

 同商品は、ラスク製造を得意とする障がい者就労支援施設「ナチュラルベーカリーharu」(岩出市)が担当。同社直営のアンテナショップ「The Localist」(大阪市)で販売する。

 わんだーらんど・たにさかさんは「甘夏の良さを残すバランスに苦心し、試作と試食を繰り返した」と話す。ロカリスト社長の稲田貴一さんは「耕作放棄地の課題を解決するための一つの取り組みが形になった。これからも商品開発や和歌山の魅力を知ってもらう活動に注力していきたい」と意気込む。

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