第1回「きみの海南映画祭」が1月21日、海南市と紀美野町で始まる。
海南市や紀美野町で撮影された映画を中心に約30本を、海南ノビノス(海南市日方)や海南商工会議所(同)、きみの自然体験館(紀美野町神野市場)など9カ所で上映する。レンタルスペース「黒江テットテ」(海南市黒江)では、かつて海南市に数軒あった映画館の資料展示を行う。このほか、上映会場や地域の商店などを巡るスタンプラリーも行う。
上映作品は、葬儀で参列者の涙を誘う「泣き屋」の女性を描く「見栄を張る」、虐待サバイバーの娘と認知症の母が再会するドラマ「ひとつぼっち」、障がい者殺傷事件をモチーフにした辺見庸の同名小説が原作の「月」など。そのほか、3月に閉校する海南下津高校などの姿を収めた同映画祭準備委員会撮り下ろしの映像作品、両市町を走っていた路面電車の映像なども上映する。
21日は海南商工会議所で開会式(18時~)を開く。県内ロケで1992(平成4)年製作の森田健作さん原作・総指揮・出演作品「ランニングフォーエバー」を無料上映する。
同映画祭準備委員会の東山直美会長は「地域でロケが行われる際に映画製作を支援してきた。スクリーンで見ると、見慣れた景色も異なる見え方になる。私たちの地元は映画のロケ地になるすてきな土地だと知り、和歌山の魅力を再発見するきっかけになれば」と話す。「第2回、3回と続けていき、新たな映画のロケを誘致できたら」とも。
2月25日まで。チケットは、長編1作または短編3作=1,000円、全作=3,000円。中高生半額、小学生以下無料。会場で缶バッジなどの映画グッズを販売し、収益の一部を令和6年能登半島地震の被災地に寄付する。