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海南にシュロほうき販売店「ブルームクラフト」 工房併設、職人仕事見学も

工房前でほうきを手にする「ブルームクラフト」のスタッフ

工房前でほうきを手にする「ブルームクラフト」のスタッフ

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 販売店を併設する「棕櫚(しゅろ)ほうき工房『Broom Craft(ブルームクラフト)』」が2月9日、海南市阪井にオープンした。運営は「深海産業」(海南市阪井)。

ほうきなどのシュロ製品が並ぶ店内

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 同社の敷地に新たに輸送コンテナ2基を設置し、3分の1を店舗、3分の2を工房にする。職人がほうきなどの棕櫚製品を作る様子を窓ガラス越しに、来店者に見せる。キッチンブラシ作り体験などのワークショップも随時開催する。店舗では、同社が製造する棕櫚製品を中心に販売する。コンテナの前にはシンボルツリーとして棕櫚を植える。

 海南市は昭和初期から棕櫚のほうきやたわしなど、生活雑貨の生産が盛ん。時代の変化と共に、スポンジなどの家庭日用品の生産が主流になった。同社では、園芸用の棕櫚縄などを扱っていたことから、承継が途絶えつつある棕櫚ほうきの工房から製法を受け継ぎ、2020年から棕櫚ほうきの販売を始めた。

 取扱商品は、棕櫚キッチンブラシ(1,650円)、国産棕櫚手帚(ほうき)(2,750円)、輸入棕櫚鬼毛箒11玉(1万450円)、国産棕櫚箒7玉(2万5,300円)など。ワークショップは、予約なしでその場でできるキッチンブラシ作り(880円)、事前予約制の棕櫚皮箒作り(8,800円)など。

 専務の深海耕司さんは「近年、丁寧な暮らしが見直され、自然素材で長く使える棕櫚ほうきは高いニーズがある。電力を使わず音も出ず、フローリングの目地や巾木(はばき)のほこりも掃きとれ、現代の生活にもフィットする。棕櫚ほうきは高価で、販売している場所が少ないので、ここで持った感覚や履き心地を試してほしい」と話す。「職人のものづくりが途絶えつつある中、職人が仕事をする様子を見たり、実際に体験したりすることで、職人仕事やものづくりの魅力を伝えたい。海南には和傘や漆器などものづくりの文化がある。ここを1つの拠点として一帯を訪れてほしい」とも。

 営業時間は10時~16時。土曜・日曜・祝日定休。

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