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和歌山で中銀カプセルタワービルの元住人「コスプレ声ちゃん」写真展

「中銀カプセルタワービル」の銘板前で写真パネルを持つ「コスプレ声ちゃん」

「中銀カプセルタワービル」の銘板前で写真パネルを持つ「コスプレ声ちゃん」

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 写真展「コスプレ声(こえ)ちゃんのカプセルタワービルデイズ展in和歌山」が4月27日、和歌山県立近代美術館(和歌山市吹上1)で始まった。

和歌山県立近代美術館で展示する「中銀カプセルタワービル」のカプセルの一つ「A908」の前に立つ「コスプレ声ちゃん」

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 2023年8月から、建築家・黒川紀章さんが設計した中銀(なかぎん)カプセルタワービルのカプセルの一つ「A908」を展示している同館。カプセルタワービルは「新陳代謝する建築」を意味する「メタボリズム」の作品で、1972(昭和47)年に東京・銀座に完成した。2022(令和4)年に解体され、カプセル型住居を保存・再生する取り組みが各地で行われている。

 同展は、カプセルタワービル元住人の声さんが撮影した写真を紹介する。写真は、スマートフォンで撮影した同ビルでの暮らしやアニメキャラクターに囲まれたDJブースの様子、住人との交流、ビル解体の様子、修復現場など。このほかビルの銘板も展示する。

 声さんは、漫画やアニメ、特撮などのキャラクターのコスプレ姿で、主に60年代から70年代のアニメソングを流すDJとして活動。2018(平成30)年から2022年1月まで入居し、2019年からオンライン配信を行った。ビル解体が決まり、退去後は、ビル向かいのマンションに入居し、撮影を続けた。同ビル「保存・再生プロジェクト」の一員。

 声さんは「かっこいいと思いながらシャッターボタンを押した。ビルにはさまざまな個性を持つ住人がいて、この建物を好きになった人たちはとても魅力的だった。解体前は窓から高速道路が見えたが、各地に保存されたカプセルの窓からは和歌山城のほか、遠く、海外の風景が見えている。本来は一部屋ずつ交換するメタボリズムだが、今はそれぞれ異なる場所での新しいメタボリズムを感じる。さまざまな場所のカプセルを見て、ファンになってもらいたい」と笑顔を見せる。

 開館時間は9時30分~17時。月曜休館。観覧無料。6月30日まで。

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