温浴施設「しみず温泉」(有田川町清水)が7月23日、リニューアルオープンした。
1988(昭和63)年に旧清水町が開業し、「有田川町ふるさと開発公社」(旧清水町ふるさと開発公社)が運営する同施設。木造の建屋や設備の老朽化に伴い、今月21日で旧施設での営業を終え、隣地に建設した新施設で営業を始めた。
新施設では、内風呂に加え、水風呂やミストサウナを新設した。温泉水の消毒にはモノクロラミンを導入。施設の建設には「紀州材」を使い、施設内には県内の家具職人が手がけた家具を配置する。
リニューアルに合わせ、新たなキャッチコピー「歴史ロマンの湯」を付けた。有田川町ふるさと開発公社によれば、紀州徳川家が整備した湯治の道「龍神(りゅうじん)街道」や高野山へ向かう「高野街道」が通り、空海伝説が残る清水地域にちなむ。新たに作成したロゴは、有田川流域の山並みと金剛峯寺(こんごうぶじ)の寺紋「三頭右巴(みぎどもえ)」から派生した雲をモチーフにし、古くからの高野山とのつながりや神秘性を表現しているという。
同日、オープニングセレモニーに出席した中山正隆有田川町長は「清水地域の観光の核としてにぎわいの中心になってくれれば。高野山の観光客にも立ち寄ってもらいたい」と話す。
有田川町ふるさと開発公社の代表理事・保田規好さんは「水風呂を設けたことで温冷交互浴ができるようになった。珍しい源泉の水風呂なので、泉質を体感してほしい」と話す。「旧街道が交差する地域で、空海伝説やそれにまつわる場所も残っている。歴史散策も楽しんでもらえれば」とも。
営業時間は11時~21時。入館料は大人=1,000円、子ども=500円。