コーヒー焙煎(ばいせん)士の立野慶太さんが9月13日、業界若手がコーヒー豆の焙煎技術とプレゼンテーションを競う競技会「1st crack coffee challenge(ファーストクラックコーヒーチャレンジ)」で優勝した。主催はオランダの焙煎機メーカー「ギーセン」の日本代理店を運営する「ネイビーブルー」(東京都品川区)。
立野さんがコーヒーを提供するフルーツパーラー「ヴェントット」外観
コーヒー業界の発展と若手人材の輩出を目的に18歳から35歳までを対象に開催された同競技会。予選では、主催者が参加者に競技用の生豆と見本の焙煎豆を送付。参加者が生豆を焙煎し、見本の焙煎豆にどれだけ近づけられたかを競った。「東京カルチャーカルチャー」(東京都渋谷区)で開かれた決勝には、予選を通過した6人が出場。20分の持ち時間でテーマに沿ったプレゼンテーションとドリンクの作成を競った。優勝した立野さんはトロフィーをもらい、ギーセンの工場見学に招待されるほか、焙煎機の購入助成を受ける。
立野さんは20歳。焙煎士に憧れ独学でコーヒーを学び始め、昨年から「THE ROASTERS(ザ・ロースターズ)」(和歌山市大河内)で修業している。4月からは「SULLEY COFFEE(サリーコーヒー)」の屋号で焙煎を開始した。毎週金曜19時からフルーツパーラー「VENTOTTO(ヴェントット)」(十二番丁)が開いている夜カフェで提供する。
立野さんは「焙煎技術をさまざまな人に評価をしてほしかったので参加した。努力したことは、予選で提出する豆の味見を何度も繰り返したこと。決勝のプレゼンは、和歌山の焙煎士に助言をもらって挑んだ」と話す。「これからも変わらずコツコツやっていきたい」とも。