自転車をそのまま列車内に持ち込める「わかやま線サイクルトレインプラス」の実証実験が10月6日、JR和歌山線の和歌山駅~五条駅間で始まった。
同社では2021年9月からこれまで、JRきのくに線を利用する乗客がゴムなどの固定具で自転車を列車内に固定することで、解体したり折り畳んだりせずに持ち込める「きのくに線サイクルトレイン」を行ってきた。同社によると、昨年は約1万4000人が利用したという。
わかやま線サイクルトレインプラスの乗降可能駅は、和歌山、岩出、粉河、橋本、五条の5駅。利用可能列車は日曜・祝日に運行する五条行き25本、和歌山行き24本。追加料金不要だが、ホームページから予約が必要。1列車に持ち込める自転車を3台までに制限するほか、ホームに専用乗車位置を用意する。
阪口公章那賀振興局長は「和歌山県は『サイクリング王国わかやま』を目指し、サイクリングロードの整備などに力を入れている。北と南がつながるサイクルトレインの運行を待ち望んでいた。紀北は平たんで景色が良く、店も多いので休憩しながらサイクリングが楽しめる」と話す。
JR西日本近畿統括本部和歌山支社の芹川至史副支社長は「片道や途中で鉄道に乗ることで、サイクリングの距離を伸ばして楽しんでもらえる。サイクリング初心者も安心して楽しんでほしい」と話す。「きのくに線では買い物など日常の移動手段としてもサイクルトレインが活用されている。一般乗客と自転車利用者がうまく共存し、たくさんの人にとって移動の選択の幅が広がれば」とも。
12月29日まで。
※コメント一部修正と終了日追記をしました。(2024年10月13日 10時20分追記)