
「アドベンチャーワールド」(白浜町堅田)が5月19日、フタユビナマケモノの子どもの「日光浴タイム」公開を始めた。
ナマケモノの子どもは、2024年8月28日に誕生した雄。出産翌日に母親が死に、同園初の人工保育を行う。4月26日にはミルクから、ゆで卵やすりつぶしたリンゴ、ふやかしたペレット、ハクサイ、コマツナなどの離乳食に切り替えた。5月19日現在の体重は3610グラム。
同園によると、日光浴は骨の発育に必要で、これまで体調や気候に合わせて不定期に行ってきたという。体つきがしっかりし、活動の幅も広がってきたことから、7月ごろまで平日毎日実施に切り替える。日光浴中は、飼育スタッフが来園者にナマケモノの生態などをレクチャーする。
公開初日は、約250人の来園者がワイルドアニマルメディカルセンター前に集まり、スタッフの指示に従い前列を交代しながら、ナマケモノを観察したり撮影したりしていた。
来園者の女性は「一般公開が始まったときに見てから、成長を見守っている。ずいぶん大きくなって、雄らしくキリリとした顔になってきた」と目を細める。別の女性は「母の死は残念だったが、元気にたくましく育ってほしい」と話す。
飼育スタッフの太田真梨佳さんは「ここまで成長してくれて安心した。たくさんの人に注目してもらえてうれしい。大きく育った姿を見てもらい、ナマケモノらしくのんびりした動きに癒やされてほしい。いずれはほかのナマケモノと一緒に群れ展示ができれば」と話す。
開催時間は平日13時15分から約10分間。