和歌山県立那賀高校近くのラーメン店「がんたれ」(岩出市溝川、TEL 0736-69-5585)がオープンして3カ月がたった。
店主の板谷大志さんは、関西の有名ラーメン店から独立。店名は、師匠から「お前は目つきが悪い。がんたれて仕事してたら店つぶれるぞ」と叱咤(しった)激励されたことから名付けたという。
20代はハードコア・ロックのバンドマンだった板谷さん。30代で結婚を機に、「年間300食は食べていた」大好物のラーメン職人になることを決意。修業をするなら一番忙しい店でと門をたたき、アルバイトから始めたという。
スープは豚骨100%で、濃淡2種類を用意。中華そば文化が根強い和歌山県民にも親しんでもらおうと、甘みが出る豚骨ラーメンにしょうゆっぽさを残した。当初は、麺がスープに絡まりやすい太麺のみだったが、地元客からの要望もあって細麺も取り入れることに。メンマは食感を残しすぎないよう穂先を使い、チャーシューには赤み多めの柔らかい肩ロースを使うなど、具にもこだわる。
メニューは、豚骨中華そば(700円)、濃厚中華そば(750円)、チャーシューを増量した特製豚骨中華(900円)、特製濃厚中華(950円)、ギョーザ(250円)、ライス(50円~)など。
週3回はラーメンを食べるという40代の男性客は「スープも麺も和歌山にあまりない味。ほかの店で紹介されて、気づけば3回も通っている。すっかり常連客」と話す。和歌山市在住の30代の夫婦は「スープがかなり濃厚。和歌山ラーメンとは異なるが、最近食べた中で一番おいしい」と舌鼓を打つ。
実は東京出身の板谷さん。「山や空、海が美しく、そこに住む人々の良さに引かれて和歌山での出店を決めた。お客さまとフランクに話ができる店にしたい。多くの人に『がんたれ』の味に親しんでほしい」と笑顔を見せる。
営業時間は11時~15時、18時~22時。火曜定休。