和歌山城近くの「岡公園」(和歌山市岡山丁)敷地内にある茶室「芦鶴庵(ろかくあん)」「岡陽軒(こうようけん)」で3月19日・20日、和歌山城市民茶会が開催される。
二の丸と紅葉谷庭園を結ぶ長さ27メール、幅3メートルの木造の橋「御橋廊下」
和歌山城二の丸と紅葉谷庭園を結ぶ御橋廊下の復元を記念し、2007年3月に始まった同茶会は今年で10回目。表千家同門会と裏千家淡交会の和歌山支部が市と協力して開く。
岡公園には3棟の茶室があり、芦鶴庵は和歌山市出身の実業家・松下幸之助氏からの寄贈で、1963(昭和38)年に児童女性会館と同時に建設されたもの。岡陽軒は1967(昭和42)年に建てられた。
当日は両茶室を使い、表千家と裏千家がそれぞれ茶席を設ける。同日、紀州徳川家の家老・三浦長門守(みうらながとのかみ)の下屋敷跡(小松原5)に保存されていた「夜雨荘(やうそう)」も一般開放する。
観光課の新谷晃三さんは「茶道になじみのない人も、普段着で参加できる茶会。例年秋に開催してきたが、今年は趣を変えて春開催になった。天気に恵まれれば、桜のつぼみも開くかもしれない」と話す。「紀州徳川家は、千利休の千家一族とも交流のある茶道ゆかりの地。茶会の券で天守閣に入場できるので、和歌山城の散策も楽しんでほしい」と参加を呼び掛ける。
開催時間は10時~15時。チケットは、前売り(2席)=700円、当日(1席)=400円。チケットは和歌山市観光土産品センター、玉林園本店、表千家同門会和歌山県支部事務所、裏千家淡交会和歌山支部で販売する。