和歌山・紀の川市の県道中尾名手市場線沿いに3月26日、道の駅「青洲の里」(紀の川市西野山、TEL 0736-75-6008)がオープンした。
開所式で中村愼司紀の川市長に国土交通省から登録証が手渡される様子
道の駅の名称は同エリア出身の外科医・華岡青洲に由来し、昨年11月5日に国土交通省から道の駅として認定された。県内32カ所目の道の駅で、同市では初。敷地面積は約2万5700平方メートル。
華岡青洲は麻酔薬「通仙散(つうせんさん)」を発明し、1804年に世界で初めて全身麻酔による乳ガン摘出手術を成功させたとして知られる人物。敷地内にあるフラワーヒルミュージアムは、その麻酔薬の主成分であるチョウセンアサガオ(マンダラゲ)の花をモチーフに、建築家の黒川紀章さんが設計した。当時の資料や遺品を並べた展示室がある。
そのほか、地元の野菜を使ったランチバイキングを提供するレストランや観光情報発信コーナー、休憩コーナーも。無料Wi-Fiも備える。敷地内には、農産物直売所や電気自動車を充電する「EV急速充電器」、54台分の駐車場も用意。
紀の川市の中豊晴さんは「道の駅の申請を出したのは昨年8月。より多くの観光客にこの施設を知ってもらい、情報発信や災害時の拠点とすることが開設の目的だった」と話す。今後の施設の運用方針については、「健康、医療、観光が3つの柱。よりよい施設になるよう地元住民の方々の意見も聞きながら進めていく」とも。
開館時間は9時~17時。火曜定休。