和歌山市本町公園近くの北ぶらくり丁会館(和歌山市中ノ店北ノ丁)で4月16日・17日、映画上映イベント「ようこそ、北ぶら写真館へ。2016」が開催される。主催は、北ぶらくり丁商店街振興組合とまちづくり会社「sasquatch(サスカッチ)」、クラウドヘブン。
金龍寺丁に住んでいた大河内忠夫さんが撮影した戦前~戦後の和歌山の写真アルバム
同イベントは、2013年の「ハーブ&ドロシー」2部作、2015年の「世界一美しい本を作る男」に続く3回目。初回は「匠町ギャラリー」だったが、2回目以降は会場を北ぶらくり丁会館に移した。開催場所の変更について、サスカッチ代表の小川貴央さんは「北ぶらくり丁会館にはかつてフリーペーパー「Bravo(ブラボー)」編集部があり、和歌山で活躍するデザイナーを送り出したクリエーティブな場所。街の隠れスポットとして、文化発信の基地にしたい」と意気込む。
今回の上映作品は第87回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞ノミネートの「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」。ある若者がオークションで落札した大量のネガフィルムから、その写真を撮った人物「ヴィヴィアン・マイヤー」のミステリアスな生涯と、発見に至るまでを描いたドキュメンタリー作品だ。
当日は映画のストーリーにちなんで、フィルムカメラで写真を撮影し、現像するワークショップを開く。同会館のレンタルスペース「つくるカフェ1号室」はカフェ営業となり、戦前から戦後の和歌山の写真集を展示。写真集は大河内忠夫さんが撮影したもので、同商店街組合副理事長の平松博さんが知り合いから譲り受けたという。写真投稿ウェブサービス「Instagram(インスタグラム)」のハッシュタグ機能を使った写真コンテストも開き、最優秀賞受賞者にはヴィヴィアン・マイヤーの写真集を贈呈する。
平松さんは「昨年の上映会は各回とも満席になり、和歌山にもいわゆる単館上映作品を見たい人が大勢いたことを知った。上映会をきっかけに、会館に新しい入居者が現れたこともうれしかった」と話す。「今年は2日間上映する。シネマコンプレックスではなかなか見られない名作を選んだので来場いただければ」と呼び掛ける。
上映時間は、10時30分、13時30分、15時30分、17時30分、19時30分の計5回で各回90分。定員は各回15人。鑑賞無料。ワークショップの開催時間は10時30分~16時で、参加費は3,000円。