南海電気鉄道加太線で4月29日から、観光列車「めでたいでんしゃ」の運行が始まる。運転区間は和歌山市駅から終点の加太駅まで。
加太観光協会、磯ノ浦観光協会と共同で推進する「加太さかな線プロジェクト」の目玉企画。同地域で盛んなマダイの一本釣り漁にちなんで、大きな目玉がついたピンク色の「タイ」のラッピング電車を走らせる。
今月28日にはお披露目会が開かれ、同社が発行する沿線情報誌「NATTS(ナッツ)」で募った50人の招待者が試乗した。到着した車両を一目見ようと加太駅には学校帰りの児童を連れた地域住民が訪れ、ピンク色の車両に「かわいい」などの声が上がっていた。
めでたいでんしゃ第1便到着を記念し、29日は10時から「お祝いセレモニー」を開催する。先着200人にオリジナルフラッグをプレゼントし、列車の到着を祝う。列車の運行開始に合わせ、地元飲食店は新メニューの提供を開始する。「加太・鯛骨塩ラーメン」(大阪屋ひいなの湯)、「真鯛ちらし寿司」(活魚料理いなさ)、「鯛のユッケ丼」(あぶりの湯ペンションふじや)など。
同社運輸部の石坂勝利さんは「タイの縁起物としての『めでたさ』にピンク色の『かわいらしさ』を組み合わせて、女性に親しんでもらうよう工夫した。シートやつり革など車内もタイをあしらった内装になっているので、乗っても楽しめる。子どもにも好評なので、家族旅行にもぜひ利用してほしい」と呼び掛ける。