和歌山・紀の川市の平池緑地公園(紀の川市貴志川町)をスタート地点にして9月17日、旬のフルーツを味わうサイクリングイベント「紀の川フルーツサイクリング」が開かれた。主催は「紀の川エリア観光サイクリング推進協議会」(事務局=和歌山県那賀振興局内)。
同会のサイクリングイベントは7回目。秋晴れの空の下、県外からの参加者13人を含む18人が自転車に乗り、小坂農園(桃山町調月)でイチジク狩りを体験した。その後、藤桃庵(桃山町元)で地元産果物を使ったジェラートを、野かふぇおりや(桃山町神田)で小坂農園産イチジクをトッピングした石窯ピザを味わった。ネコ駅長で有名な貴志駅や大池遊園に立ち寄り、ゴールの平池緑地公園まで約26キロを走行した。
同会は平らな道路が続く紀の川沿いの地形を生かし、サイクリングによる紀の川市・岩出市の観光振興を目的に結成。地元サイクリングクラブや農業組合、鉄道会社が自治体と協力して運営する。今年3月にはJR和歌山線に輪行するイベント「紀の川“ぐるっと”グルメライド2016」を開催するなど、自転車と電車、地元食材を組み合わせたPRを展開する。
2回目の参加だったという大阪府の女性は「サイクリングももちろんだが、食べ物もよかった。イチジクをふんだんに使ったピザは、そのぜいたくな量に驚いた」と話す。和歌山市在住の男性は「イチジク狩りは初めてで面白かった。たくさん食べた分、自転車で運動しながら帰らねば」と笑顔を見せた。
事務局の出津野歩さんは「安心してサイクリングを楽しんでいただくために、民間事業者の協力を得てバイクラックや整備用工具を備えた『紀の川サイクリストおもてなしスポット』を40カ所用意した。日頃からボトルへの給水や割引などの特典もあるので、ノボリを見たら立ち寄ってほしい」と話し、「今後はマップを作成して利用を呼び掛けたい」と意気込む。