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和歌山のパン店「カワ」が新作「里山のジビエバーガー」で全国コンテスト3連覇

「とっとりバーガーフェスタ2016」で3年連続のグランプリに輝いた「パン工房カワ」

「とっとりバーガーフェスタ2016」で3年連続のグランプリに輝いた「パン工房カワ」

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 和歌山県内を中心に17店舗を展開する「パン工房カワ」(有田郡広川町、TEL 0737-63-4792)の「里山のジビエバーガー」が10月9日・10日、鳥取県で開かれた「とっとりバーガーフェスタ2016」でグランプリに輝いた。

「里山のジビエバーガー」

 同社は2014年と2015年に、「まるごと!?紀州梅バーガー」でグランプリを受賞。新商品の「里山のジビエバーガー」は30のご当地バーガーから一般投票529点、審査員投票1870点でグランプリを獲得し、今回3連覇を達成した。

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 同社によると、ジビエバーガーはシカやイノシシなどによる農作物への被害を受ける古座川町からの依頼で開発に着手。同町は鳥獣食肉処理加工施設を持ち、都市部に向けてジビエを出荷しているが、流通に乗らない部位の多くは廃棄処分しているという。

 同町産業建設課の細井孝哲さんは「当町は鹿肉を地域資源として活用するため、全国でも珍しい料理人が処理する鳥獣食肉処理加工施設を持っている。猟師向け勉強会も行い、肉に臭みが残らない高品質なジビエを提供できる。地元企業と連携して販路を確保するなど、町ぐるみでジビエ販売に取り組んでいる。一方、ジビエは消費されずに全国的には赤字の施設が多い。地元猟師からも無駄な殺生はしたくないとの声があり、ミンチの鹿肉をおいしく食べる方法を探していた」と話す。

 同社は改良を重ね「里山のジビエバーガー」を開発。古座川町産「清流鹿」のハンバーグと県産玉ねぎのオニオンフライ、焼きチーズ、レタスを、16種の穀物と紀州備長炭を練り込んだ黒いバンズで挟んだ。味の決め手となる2種類のソースは、鹿肉とトマトを煮込んだラグーソース、湯浅町の三宝柑(さんぽうかん)と同町のゆずを混ぜたマヨネーズソースを使う。

 同社企画室の今西廣典さんは「地元特産品を多くの子どもたちに伝えていきたい。具材をはじめ、バンズにも紀州備長炭を練り込んだ。肉は鹿肉だけを使い、残りは柔らかさを出すため豆腐を加えた。鹿肉72%が固くなりすぎないギリギリのラインだ。獣害は和歌山だけではなく、全国の課題。レシピは公開する予定なので他地域での取り組みの参考にしてほしい」と話す。

 同イベントのプレゼンでは今西さん、細井さんの二人が登壇し「いただきます。自分たちの口に届くまでの全てに感謝を」と手を合わせたという。

 今西さんは「当初は3連覇が目的だったが、初心に返り、生産者と向き合い地域にもお客様にも喜んでもらえるハンバーガーを作るという原点に戻れたことが勝因と思う。鹿肉でここまでおいしいものを作れると認められたことがうれしい」と笑顔を見せる。

 価格は483円。「パン工房カワ」全店舗で販売する。