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和歌山・店全体が傾いた「中華そば まる豊」移転へ 6月から新店舗へ

傾いたカウンターの上でこぼれそうなラーメン

傾いたカウンターの上でこぼれそうなラーメン

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 紀の川第3緑地せせらぎ運動公園の近くのラーメン店「中華そば まる豊」(和歌山市有本、TEL 073-432-2967)が5月27日の営業を最後に移転する。

傾いたカウンターを水平にするための台「平板(たいらいた)」

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 1982(昭和57)年3月から営業し、地盤沈下の影響で「店全体が傾いたラーメン店」として知られる同店。物件オーナーの判断で現店舗での営業終了し、6月1日から複合商業施設「シティー和歌山」(元寺町5)近くに移転する。

 営業開始から5年間、毎年約1センチずつ地盤沈下で傾き、2年前のTV企画で測量し、傾斜角8度だったという。客の指摘で気づき、カウンターを滑っていくどんぶりを止めるためにどんぶりの下に敷く棒「こぼれん棒」や、傾いたカウンター水平にするための台「平板(たいらいた)」など同店ならではの工夫でラーメンを提供してきた。

 店主の豊田二郎さんは「今回の移転は非常に残念だ。閉店も考えたが、療養のため2カ月半ほど休んだ時は病院に迷惑をかけるほど、たくさんの問い合わせをいただいた。県外からもお客さまが毎日のように来てくれる。そういった人たちの期待に応えるためにも移転して営業を続けることにした」と話す。

 メニューは、「中華そば」(700円、大盛り850円)、「キムチ麺」(800円)、「チャーシュー麺」「のり麺」「スタミナ麺」(以上850円)、「伊勢うどん」(550円)、「早なれ」(150円)、「たまご」(100円)など。

 豊田さんは「新しい店舗はちゃんと平らだが、こぼれん棒と平板を使えるスペースを作った。新しい店も8度傾いている」と笑顔を見せる。

 営業時間は17時~翌2時。火曜・水曜定休。

※取材当時、最終営業日は28日と伺いましたが、お店側の都合で27日に変更されたため、記事中の日付も変更しました(5月25日18:00修正)。

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