海南市の川端通り(海南市黒江)周辺で5月14日、「黒江めった祭り」が初開催される。
同地域は400年以上の歴史を持つ漆器の四大産地の一つで、古い街並みを残し、瓦屋根の民家が軒を連ねる。「めった」とは和歌山の方言でメダカのこと。同地域では軒先でメダカを飼う習慣があることから、街の魅力を伝えるイベントとして地元有志が企画した。黒江公民館や浄國寺境内に約30店舗が出店するほか、フォトコンテストを開催する。
メダカは赤い「楊貴妃」、ラメが特徴の「幹之(みゆき)」など約10種類を各所に展示。「HOUSE HOLD INDUSTORY(ハウスホールドインダストリー)」(船尾)の鍛冶師・武田伸之さん作の鉄製オブジェにガラスの器をセットする。
当日は5匹を持ち帰れる通常の「メダカすくい」(300円)に加え、市場価格で合計2,500円相当の「プレミアムメダカすくい(1,000円)」、時間内に何匹すくえるか競う「メダカすくい競争」を開催する。そのほか、メダカの飼育方法を学ぶ「メダカの学校」のブースや、「楊貴妃」「東天紅」「黒ラメ」「琥珀」「深海」など希少なメダカの販売、100個限定で特製の「紀州漆器メダカ鉢」(2,000円)も用意する。
会場には「ケーキ工房*天花*」「Maxim Cafe(マキシムカフェ)」「まめきど」「おかしのキリン堂」などの飲食店や、着物着付け体験「ごもん」、記念写真撮影「ヤスダカメラ」、陶器作品「Hippo-po(ヒポッポ)」などが出店。通常は夏季限定営業のかき氷店「魚万氷室(ウオマンヒョウシツ)」も特別営業を行う。
実行委員長の小西康信さんは「メダカの魅力を広めたいと考えていたところ、黒江でまちづくりに取り組んでいるメンバーと意気投合した。展示のお願いで街を歩くと、すでにあちこちで飼育されていたので驚いた」と話す。「黒江周辺は懐かしい街並みが残っていて、歩くと楽しい。ライブや陶芸のワークショップなどもあるので1日楽しんでほしい」と呼び掛ける。
開催時間は10時~16時。雨天決行。