JR紀勢本線紀和駅前に5月20日、和歌山市初となる防災公園「紀和駅前公園」(和歌山市中之島)が開設された。
2008年の第二阪和国道建設に伴い高架化した駅舎跡を和歌山市が買い取り整備した。駅前と高架下を合わせた約1.5ヘクタールの敷地は端から端までが750メートルある。
公園内には幼児・児童用の遊具や健康遊具のほか、非常用の食料や物資を収納する備蓄倉庫、災害時にかまどになるベンチ、テントになるブランコとバーゴラ、仮設トイレ用マンホール、耐震性の貯水槽などを備える。想定収容人数は約1000人。
5月20日には地元住民が主体となりオープニングフェスティバルを開いた。来賓あいさつで荒竹宏之副市長は「地域の皆さまが、この公園の清掃や遊具の点検などさまざまな活動をしてくださっている。市内でも例のない公園の管理の手法だ。モデルケースとしてこの取り組みを広めていきたい。末永く地元の皆さまに愛され、避難場所として、帰宅困難者の立ち寄り場所として、防災機能も発揮できる公園になってほしい。引き続き皆さまの協力をお願いしたい」と話す。
中之島地区連合自治会会長の白井公雄さんは「紀和駅は昔、和歌山駅だった。県都の玄関口だったことを忘れずきれいな駅前を維持していきたい。清掃活動には毎月80人近い皆さんが集まってくれる。きれいな公園で安心して子どもを遊ばせられて楽しい公園にしていきたい」と話す。