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和歌山城公園動物園でツキノワグマ「ベニー」しのぶ献花台 県外からの献花も

和歌山城公園動物園のクマ舎前に設置された献花台

和歌山城公園動物園のクマ舎前に設置された献花台

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 和歌山城公園動物園(和歌山市一番丁)のツキノワグマ「ベニー」をしのぶ献花台が7月20日、クマ舎前に設置され、来園者から花と手紙が手向けられている。

ベニーが暮らした園舎内に飾られた献花

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 和歌山城整備企画課によると、同園に献花台を設置するのは今回が初めて。市では現在、花と手紙のみ受け付けている。献花台には1日平均15束ほどの花が供えられ、一部の花を飼育員がクマ舎内にも飾っている。手紙はこれまで約40通が供えられ、「ベニーと同い年で同じように育ってきた。今は結婚して県外にいるのでなかなか会いに行けなかったが、天国でゆっくりしてほしい」「最近は動物園にあまり来られてなかったがいつも気にかけていた。長い間ご苦労さま。ありがとう」など、ベニーへの感謝や愛情の言葉が記されているという。県外からは「花を贈りたい」「長く献花台を設置しているなら参りたい」などの連絡があるという。

 ベニーは1994(平成6)年に来園した推定31歳の雌。2022年から体調不良のため飼育展示を休止。7月18日、午後にクマ舎内で横たわり、死んでいた。

 同課の西口江里香さんは「クマ舎前を通行するたくさんの人たちが足を止め、手を合わせていってくれる。花や手紙を贈られ、ベニーが大勢に愛され、大事に思われていたことが分かる。病気療養中も市民が様子を見に来てくれた。ベニーをかわいがってくれた皆さんに感謝している」と話す。「クマ舎改修を考えていた矢先のことで、とてもショックだった。獣医師からは苦しまず眠るような最後だったと聞いている。長生きしてくれたことに感謝したい。ぜひベニーをしのびに来てもらえたら」とも。

 献花台設置は8月25日まで。

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