和歌山・大阪・三重から書店が集まり、トークイベントや書籍販売を行う「紀伊半島ブックマルシェ」が12月21日と22日、JR田並駅近くの田並劇場(串本町田並)で初開催される。主催は田並劇場。
同劇場は、1950(昭和25)年に建てられた映画館を林憲昭さん、澄蓮さん夫妻が4年かけ改装した。映画上映や音楽ライブ、演劇などさまざまな文化イベントを開催している。
出店は、「OLD FACTORY BOOKS」(海南市)、「瑞花堂書店」(田辺市)、「ivorybooks」(白浜町)、「らくだ舎」(那智勝浦町)、「とほほ文庫」(同)、「古座MORI」(古座川町)、「wheelactionbookstore」(新宮市)、「Youth Library えんがわ」(同)、「クマヒコ書房」(大阪府)、「トンガ坂文庫」(三重県)の10店。
書籍のほか、焼き菓子やパンを販売する。21日は、装丁家・菊地信義さんのドキュメンタリー映画「つつんで、ひらいて」を13時と17時から上映。料金は1,500円(高校生以下無料)。22日は、小説「レペゼン母」の著者・宇野碧さん、編集者のヘメンディンガー綾さん、写真家の丸山由起さんをゲストに招き、「本と人」をテーマにトークセッションを行うほか、出店者らが本をテーマに話すリレートークも行う。入場無料。21日から会期終了後の今月25日まで、絵本「うみのハナ」の作者・すけのあずささんによる民族衣装原画の展示も行う。
憲昭さんは「串本町は本屋が少なく、図書館も車がないと行きにくい。文化施設として再生した劇場で、本を通じた新しいつながりの場を作りたい」と話す。澄蓮さんは「電子書籍と異なり、本には質量がある。本のページをめくる音や匂い、手触りは、新しい世界への入り口。思いがけない本との出合いを求め、本州最南端の町までの小さな旅も楽しんでもらえたら」と話す。
開催時間は21日=12時~18時30分、22日=10時~18時45分。