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和歌山の「ラピュタっぽい」無人島・友ヶ島の観光船、運航再開-台風被害から復活

加太の桟橋を出港し、友ヶ島へ向かう観光船

加太の桟橋を出港し、友ヶ島へ向かう観光船

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 和歌山市の友ヶ島汽船(和歌山市加太、TEL 073-459-1333)が11月22日、台風18号と19号による被害で運行を一時中止していた観光定期船「加太港-友ヶ島」の運行を再開した。

友ヶ島行きの船に乗り込む観光客

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 友ヶ島は紀淡海峡に浮かぶ「神島」「地ノ島」「沖ノ島」「虎島」の4島を合わせた総称で、瀬戸内海国立公園に指定されている。加太港と沖ノ島は定期船で結ばれ、約20分で渡航できる。友ヶ島は無人島で、夏期のみ営業する民宿が2軒あるのみ。

 島内には、日本で8番目の灯台として1872年に設置された友ヶ島灯台や県の天然記念物に指定されている深蛇池(しんじゃいけ)、第2次世界大戦中に旧日本軍の軍用地として使用された名残の砲台跡といった史跡が多い。

 かねてより、インターネットでは沖ノ島にある要塞(ようさい)やコケの生えた砲台跡が「ラピュタに似ている」と話題になっていた。これがテレビや雑誌でも取り上げられたことで観光客が急増。2014年9月の渡航者数は、定期船運航開始以来最高の数字を記録したという。

 だが、今年10月には沖ノ島の野奈浦(のなうら)桟橋が台風の被害で一部破損。乗降が困難になったため、定期船は運休に追い込まれた。連日、数多くの問い合わせが届く中で復旧を急ぎ、約50日で運航再開にこぎつけた。

 運行再開日となった22日の定期船乗降客数は約150人、23日は約400人、24日は約300人。大阪から訪れた20代女性は「運航再開を知らずに加太に来たが、何時間か前にツイッターで船が出ているのを知った。いいタイミングなので行ってみようと思った」とほほ笑む。

 友ヶ島汽船の宮本康夫さんは「きちんと桟橋は修繕できたので、安心して多くの人に友ヶ島へ渡ってほしい」と笑顔を見せる。

 運行は3月1日~11月30日は1日4便で火曜・水曜運休。12月1日~2月末日は土曜・日曜・祝日のみの運行で1日2便(12月29日~1月3日除く)。大人往復2,000円、小人往復1,000円。

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