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和歌山の酒造会社が高野槙仕込みのジン販売へ

「槙ーKOZUEー」をPRする西浦さん(左)と妹尾さん(右)

「槙ーKOZUEー」をPRする西浦さん(左)と妹尾さん(右)

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 和歌山の酒造会社「中野BC」(海南市藤白、TEL 073-482-1234)が針葉樹「コウヤマキ(高野槙)」を使ったジン「槙ーKOZUEー」の販売を始めて2カ月がたった。

材料のコウヤマキを収穫する社員

 同社は1932(昭和7)年に「中野醤油店」として創業。1949(昭和24)年に焼酎「富士白」の製造を開始、3年後にしょうゆ製造から撤退し酒造一本に絞った。現在は焼酎や日本酒、梅酒などの果実酒のほか、機能性食品・化粧品などの製造・販売を行う。

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 同製品は、通常ジンに使われるジュニパーベリー(セイヨウネズの果実)に加え、和歌山産のコウヤマキの葉とミカン・レモンの皮、サンショウの種を香味植物として使った同社初のクラフトジン。「クラフトジン」は、小規模生産で香味植物などに力を入れたオリジナル製造のジンのこと。アルコール度数は47度。価格は700ミリリットル入り2,916円。

 同社は2013年からコウヤマキに着目。コウヤマキは世界遺産「高野山」で霊木として扱われているほか、秋篠宮家の悠仁さまのお印としても知られ、仏花や庭園木としての需要があるが、世界的にも食用で例がないという。焼酎に漬けるなど試行錯誤を繰り返す中、ジンに使うジュニパーベリーと主成分が同じことを発見し、ジンの商品化にこぎ着けた。かんきつ系アロマオイルの開発経験からコウヤマキの香りと相性の良いオレンジやレモンの香りを加えた。

 トニックウオーターで割るだけのシンプルな「ジントニック」や、炭酸やジンジャーエールなどで割るほか、ジンを日本酒で割り、小梅を入れた日本風「マティーニ」も相性がよいという。

 同社の西浦啓木さんは「最初の仕込みの時にはコウヤマキを仕入れるのが難しく、社員が2トントラックで花園(かつらぎ町)まで取りに行った。お客さまからはコウヤマキのグリーンな香りの余韻が、森林浴をしているようだと好評をいただいている」と話す。「近年お客さまの嗜好に合わせて、日本でもジンなどスピリッツを生産する蒸留所や酒造メーカーが増えてきた。今年は当初の目標より多く作る予定」とも。

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