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和歌山で石ノ森章太郎さん原画展 元アシスタントが企画、未公開原画紹介も

大瀬克幸さんと石ノ森章太郎さんに送った大瀬さんオリジナルのキャラクターイラスト

大瀬克幸さんと石ノ森章太郎さんに送った大瀬さんオリジナルのキャラクターイラスト

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 南海電鉄加太線・八幡前駅近くの「T's Cafe(ティーズカフェ)」(和歌山市古屋、TEL 073-460-4715)で現在、漫画家・石ノ森章太郎さんの原画展が開催されている。

当時のスケジュール表を指して、アシスタント時代を語る大瀬さん

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 石ノ森さんのチーフアシスタントを務めた紀美野町在住の大瀬克幸さんが企画した同展。大瀬さんは福岡県出身で、子どものころから石ノ森作品のファンという。高校卒業前の夏に自身で描いたイラストを石ノ森スタジオに送ったことから声が掛かり、住み込みアシスタントとして働いた。

 大瀬さんは「イラスト送る際に宛名に妻の利子さんの名前も書いて送った。それが利子さんの目にとまり、夏季限定でアシスタント補助として働かせてもらった。それからアシスタントの空きが出たと聞いて、自分の母親を必死に説得してアシスタントになり、住み込みで働いた」と話す。

 展示する原画は大瀬さんが実家に送った荷物と一緒に約50年間保管していたもの。整理するために和歌山に送ってもらった荷物の中に原画があった。アシスタント時代にクーラーの故障で水漏れした原稿を石ノ森さんの許可を得て引き取ったものだという。

 展示物は、石ノ森さんが12~13歳の夏休み課題で模写したディズニー絵本「バンビ」や冒険活劇「秘境三千キロ」の表紙絵など、原画のほかに当時の漫画制作スケジュール表、漫画家・永井豪さんのアシスタント時代の写真など約30点。原画は展示会終了後、「石ノ森萬画館」(宮城県石巻市)に寄贈するという。

 大瀬さんは「アシスタント生活はたった8カ月間だったが、漫画についてたくさんのことを教えていただいた。短い間だったが10年にも思える貴重な経験だった」と話す。「今年は石ノ森先生生誕80年の節目の年。保管していた原画が見つかったので、石ノ森プロの許可ももらい原画展を開催して皆さんにお披露目できた。さまざまな人とのつながりに感謝している」とも。

 開催時間は11時~17時。月曜、 火曜、第4日曜日定休。2月28日まで。

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