和歌山市の市堀川沿いで3月3日・4日、市立伏虎義務教育学校(和歌山市鷺ノ森南ノ丁)の児童が地域住民と清掃活動をしながら水辺を散策する「歩く教室」が開催された。
同教室は同校6年生が企画。河川や周辺の環境と魅力を伝えながら行う清掃活動で、地域住民と市役所の協力で実現した。友居真志教諭は「環境学習の一環として、市堀川沿いを散策した際に、毎日水位が違うことやヒイラギ、ハゼ、モクズガニなど水辺の生物もたくさんいることに気付いた。児童が『自分たちの校区にこんな面白い川があることを地域の人に伝える方法はないか』と、自主的に計画した」と話す。
2日間で約20人の市民が参加。市堀川周辺を散策し、わなを張って川に生息する生物の調査や、川についてのクイズを行った。児童が作った「タバコのポイ捨てが一番多い生き物はなんでしょう。正解は大人です」などのクイズに参加者から笑いがこぼれた。
川沿いを散策した児童からは「机や椅子などを置いて市民の憩いの場にしたい」や「向こう岸は机や椅子があって明るく、人も集まっているのに、こっちは近くのビルが廃虚に見えて怖い。ビルを明るい色にしてはどうか」など、公共空間の活用について活発な意見が上がった。
友居教諭は「子どもたちからは川に行く度に面白い意見が出る。今日はエイが泳いでいたなど、毎回新しい発見がある。川に触れるようになってから、どうすれば川の魅力を伝えられるかなど自主的に課題に気付いて考えるようになった」と話す。