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和歌山・高野山霊宝館で「もののふ」展 戦国武将と高野山を名宝で紹介

霊宝館での展示の様子

霊宝館での展示の様子

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 高野山霊宝館(伊都郡高野町高野山、TEL 0736-56-2029)で7月14日、第39回大宝蔵展「高野山の名宝 『もののふ』と高野山」が始まった。

奥の院にある豊臣家墓所

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 弘法大師空海が816(弘仁7)年に開いた高野山には、武将たちが各寺院と師檀(しだん)契約を結んだつながりで、供養塔やゆかりのある文化財が数多く伝わる。同展では、高野山に伝わる戦国武将ゆかりの絵画、書跡、彫刻、工芸など約70点を展示する。

 同展では、1521(大永元)年の大火で焼失した壇上伽藍(だんじょうがらん)の大塔や金堂の再建に尽力した豊臣秀吉が、現在の金剛峯寺の前身となる「剃髪(ていはつ)寺」の建立などを約束した「続宝簡集38 豊臣秀吉朱印状」や、天正年間(1573~1592)に「教王護国寺(真言宗総本山 東寺)」(京都市)から高野山に寄進したとされる、縦約3メートル、横約2メートル30センチの「五大力菩薩像(金剛吼)」を展示する。そのほか、織田信長の妹で、浅井三姉妹(茶々、初、江)の母親であるお市の方が描かれた「浅井長政夫人像」、武田信玄の「丸頭巾形兜」、真田幸村の太刀、徳川家康坐像なども展示する。

 学芸員の宮地忠大さんは「敵も味方もなくすべての人を平等に受け入れる『怨親平等(おんしんびょうどう)』と考えるお大師さまに、戦国武将たちは救いを求めたのだと思う。戦国武将たちと高野山の関係を知ることで、お大師さまの偉大さや、奥之院の供養塔、ゆかりの品々に思いを巡らせてほしい」と話す。

 開館時間は、5月~10月=8時30分~17時30分、11月~4月=8時30分から17時(入館は閉館の30分前まで)。休館日は年末年始。拝観料は一般=600円、高校・大学生=350円、小・中学生=250円。前期は9月2日まで。後期は9月4日から10月8日まで。期間中に展示替えあり。

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