和歌山城天守閣前広場(和歌山市一番丁)で9月28日・29日、和歌山城の再建55周年を記念した「お城再建55フェスタ」が開催された。
主催は2012年夏に発足した市民グループ「和歌山城から始めよう! みんなにやさしい和歌山をつくる会」。代表の笹尾恭子さんは、「和歌山城の再建55周年と紀州55万5千石をかけて企画」したと話す。第2次世界大戦末期の和歌山大空襲で焼失した和歌山城天守閣は、1958(昭和33)年に市民の力で再建された。
同イベントでは、日本城郭史学会委員と巡る「お城ウォーク」を実施。ほか、海南たんぽぽの会による和太鼓演奏や朗読劇、ポストカード作りなどが行われ、子どもから高齢者まで幅広い層でにぎわいを見せた。
登閣者数は、9月28日が約1,200人、29日が約1,500人。両日とも、県外からの観光客も多く訪れたという。会場では、ボランティアが車椅子利用者の登城をサポートした。
家族連れの30代男性は「かわいいチラシが配られていたのを見てやって来た。天守閣が無料開放されていると聞いたので」と、来場のきっかけを話す。「イベントが盛り上がり、これをきっかけに動物園や和歌山城に来る人が増えれば地域活性になるのでは」とも。
笹尾さんはイベントを振り返り、「こんなにたくさんの人が集まってくれて、とてもうれしい。老若男女が参加したことで、幅広い世代が和歌山城に関心を持ってくれたのでは」と話す。今後の活動については、「まずは県内の人に和歌山城の魅力を伝え、ここを和歌山の拠点としていきたい。再来年には「2015紀の国わかやま国体」も控えているので、市民の力で盛り上げていきたい」と抱負を語った。