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和歌山・3代目高野山ケーブルカーが引退 54年間で地球50周以上、200人が見送り

セレモニーの最後にケーブルカーを見送る人たち

セレモニーの最後にケーブルカーを見送る人たち

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 南海電鉄高野線の3代目ケーブルカーが11月25日、引退を迎えた。

3代目高野山ケーブルカー車内

 1964(昭和39)年、翌年に控えた「高野山開創1150年記念大法会」に向けて輸送力強化のため導入された同車両。54年間にわたり通勤・通学客や観光客を乗せて走り続け、輸送の安全性と高野山アクセスの向上に貢献した。来年3月に運行開始する新型車両にバトンを渡す。

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 当日は鉄道ファンも集まり、約200人が見守る中、引退セレモニーが開催された。同社取締役の佃吉朗さんが「3代目ケーブルカーは2両連結、定員261人で日本最大級。自動運転、電気式の自動扉など当時は画期的だった。54年間で約5700万人のお客さまを乗せ、202万キロ、地球50周以上走った。高野山への参拝者や観光客、林間学校へ行く子ども、通勤通学の足など多くのお客さまに親しまれ、長年ご愛顧いただきありがとうございました」と感謝した。

 そのほかセレモニーでは、高野山開創1200年記念大法会マスコットキャラクター「こうやくん」からケーブルカー乗務員への花束贈呈、くす玉割りも行われた。最後は、社員が「54年間ありがとう 3代目高野山ケーブルカー お疲れ様でした」(原文ママ)と書かれた横断幕を持って、高野山駅に向けて発車するケーブルカーを見送った。見物客らは熱心に写真を撮影したり、大きく手を振ったりして別れを惜しむ姿が見られた。

 西宮市から訪れた50代男性は「ずいぶん昔に来た記憶があるが、引退に合わせて久しぶりに見に来た。ケーブルカーは電車とは違う運転方式が魅力。引退はさみしいが、新型車両の登場も楽しみ」と笑顔を見せた。

 ケーブルカーは今月26日から2019年2月28日まで工事のため運休し、バスによる代行輸送を行う。新型車両は2019年3月初旬運行開始予定。