プラネタリウム投影機の「お別れ投影」が12月2日、「和歌山市立こども科学館」(和歌山市寄合町、TEL 073-432-0002)で行われた。
同機は、コニカミノルタプラネタリウム社製のMS10型投影機。肉眼で見える約6000個の恒星を投影できる。1966(昭和41)年から2000年にかけて国内で41台が設置され、コンピューター制御型機を導入したのは同館が初。1981(昭和56)年の開館当初から星を映してきたが、制御機器などの老朽化に伴い新型投影機にリニューアルする。
最終上映には約110人が参加。イベントでは同館の津村光則さんが、晩秋の星空を解説のほか、同機にまつわるエピソードも披露。星座がうまく映らなくなった出来事や、装置の分解掃除・修理を行った歴史などを紹介した。参加者は、上映後も撮影や質問を投げかけ最後のひと時を楽しんだ。
親子で訪れた女性は「娘はこのプラネタリウムで星が好きになった。最後だと思うと急に寂しさが込み上げてくるが、また新しい投影機になったら一緒に足を運びたい」と話す。
津村さんは「当館のプラネタリウムは本物の星に近い美しさで、すさみ町の星空もこれぐらいたくさん見える。リニューアル後はよりきれいになるのでまた見に来てほしい」と呼び掛ける。
開館時間は9時30分~16時30分。入館料は、大人=300円、子ども=150円。プラネタリウムは12月3日から休演。月曜休館。